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私小説とは?【わかりやすく、圧倒的シンプルに解説】


nakumi

今回は、私小説について、

わかりやすく解説致します。



私小説ってたまに聞きますが、
どんな小説かわかりにくいですよね。

そもそもなんて読むの?と、思いますよね。


今回は、その点も踏まえてふわりやすく説明します。



私小説ってなに?わかりやすく圧倒的シンプルに解説・説明

まず、読み方は「わくたくし ショウセツ」「し ショウセツ」です。

これはどちらでも大丈夫です。同じ意味です。




次に、私小説を一言でいうと、作者が経験したことを書いた小説です!


ここで大切なことは、
経験したことを、全くそのまま、事実の通り書かなくても良いということです。




例えば、自分の名前を違う名前に置き換えて主人公としたり、登場人物を全て違う名前に置き換えたり、物語も多少違っても大丈夫です。



重要なことは、小説の内容が作者の経験を元に書かれ、
その経験がストーリーになっている、という点です。



私小説の特徴は?

私小説は、作者の経験が元になっているため、自身の内面をさらけ出すことになります。


なので、私小説の特徴は細やかな心理描写にあると思います。



どんなことが起きて、その時自身が何を考えて、
何を思ったのか、その点が細やかに、繊細に書かれていることが多いです。


有名な私小説の作家は?

私小説を専門に書いている作家もいますが、それは稀です。


なので、有名な作家も私小説を書いていることがあります。

例えば、森鷗外は『半日』という作品が私小説ですし、夏目漱石は『道草』という作品が私小説になります。



又吉直樹の『火花』や、村田沙耶香の『コンビニ人間』なども私小説といえます。

自身を私小説作家であると、公言している最近の作家であれば、西村賢太です。



西村賢太は『苦役列車』という作品で芥川賞も受賞し、
若い世代に「私小説」というものを広めた人物であるともいえます。

私小説の魅力はそのストーリーが実体験に基づいているが故の、生々しさだと思います。

自身の内面を客観的に観察し、作品に仕上げるのは凄まじい精神的な負担もあるのだろう、と僕は思います。



おわり

  • この記事を書いた人

nakumi

1992年生まれ。京都府京都市在住。 中学校の頃から小説を読み始めて、 学生時代は月に100冊読んでいました。 特に純文学作品が好きで、 純文学に特化したwebメディア『ブンガクブ』を立ち上げました。

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